何においても環境が変化するのってちょっとストレスを感じてしまいますよね。
職場や人間関係が変わったときは、ワクワク感があるときもありますが、それ以上にわたしは不安によるストレスのほうが大きいように感じています。
できれば環境を変えずに今の状態のままで安定していたい、そう思うことのほうが多いです。
こういう状態のことは、現状維持バイアスと呼ばれています。
バイアスとは「偏り」という意味なので、現状維持に固執した考え方ということですね。
この現状維持バイアスはなかなか厄介です。
現状維持を優先するあまり、新しいことに挑戦できなくなってしまうからです。
現状維持バイアスを克服するためにはどうしていけばいいんでしょうか。
現状維持バイアスから抜け出せない理由
現状維持バイアスを克服するためには、まずはその原因を知っておくことが大切です。
基本的に誰でも「得する喜び」よりも「損をするときのショック」のほうが大きいと感じます。
これは、脳がもともと持っている性質なんです。
会社の現状維持バイアス
長年同じ会社に勤めていると、いろいろ不満はでてきますよね。
会社の経営方針が自分に合わなくなってきた、入社した頃から給料がほとんど上がっていないなどなど。
そして、転職が頭をちらつくようになります。
「こんな会社辞めてやる!」と思っても、なかなか転職に踏み切れないことってありますよね。
これは、脳が
- 転職しても給料がアップするとは限らない
- 人間関係をまた一から構築しないといけないよ
- 今の時代、勤められるところがあるだけでも幸せかも
などの理由を無理やり作って現状を維持しようとするからです。
人間関係の現状維持バイアス
恋人や友達の腐れ縁ってありますよね。
これも、現状維持バイアスがかかっている場合があります。
付き合うときはとても心がときめいたけど、ずっと一緒にいると相手の嫌なところが見えてきます。
ストレスが大きいので別れようと思っても、ズルズル付き合い続けてしまうこともありますよね。
- クリスマスぼっちは避けたい
- 別れても新しい恋人ができるとは限らない
- 不満は多いけどいいところもある
いろいろ理由を並べ立てて現状維持に甘んじてしまいます。
友達も同じです。
新しいことにチャレンジしたいと思っていても、友達の誘いがあって付き合わされてしまいます。
- 断ると付き合いが悪いと思われて、誘ってもらえなくなるかもしれない
- グループ内で悪口を言われるかもしれない
- 友達がいなくてダサいと思われたら嫌だ
こんな漢字で自分の時間がなかなかとれなって、幸せと感じることが少なくなっていきます。
持ち物の現状維持バイアス
物をなかなか捨てられないのも現状維持バイアスです。
- せっかくお金を出して買ったものだから、捨てるのはもったいない
- そのうち使う日がくるかもしれない
- 売るにしても手間がかかるし、安い金額で買い叩かれる
物に対してもいろいろ理由をこじつけてしまうのでどんどん物が溜まっていってしまいます。
物が少ないスッキリとした部屋に憧れますが、現状維持バイアスのせいで、なかなか捨てられないんですよね。
現状維持バイアスを克服するには?
人は急に変わろうとしても変われません。
気合で変われる人もいるかもしれませんが、普通は変われません。
ほとんどの人はここで現状維持バイアスに飲み込まれてしまいます。
結局変わることができないんだと諦めてしまうんですね。
でも、買われないのは現状維持バイアスが働くからであって、自分自身が悪いわけではありません。
現状維持バイアスにひっかからないようにするには、常日頃から準備をしておく必要があります。
具体的な準備として効果が高いものは読書です。
読書習慣を身につけることができれば、自然と知識が蓄積されていくので急な変化にも対応しやすくなります。
意外かもしれませんが、読書には不安を和らげる効果もあります。
大きな書店に行けば、自分の悩みを解決できそうな本に出会うことができます。
不安が少なくなれば、現状維持バイアスにひっかからずに新しいことにチャレンジできますよね。
読書習慣を身につけるのって大変そうに見えますが、コツをつかめば意外と難しくありません。
毎日10分程度でもいいので、続けることが大切です。
1日10分なら、最悪寝る前でも時間はとれますよね。
しばらく続けてみて、慣れてきたら15分、20分と徐々に伸ばしていくようにすれば読書習慣を身につけることができます。
読書習慣と同じように運動習慣を身につけるという方法もあります。
やり方は同じですね。
最初は腹筋や腕立てを5回ぐらいから初めて徐々に回数を増やしていく。
運動習慣を身につければ、ボディラインもキレイになって魅力度が増します。
こうなれば、今までのように人にすがらなくても、人は集まってきますよね。
現状維持バイアスは一見、安定しているように感じますが、じつは緩やかに後退していきます。
そうならないために、10分読書や5回腹筋など、毎日の小さな習慣が大切です。
それらの小さな変化は近い将来、大きな変化をもたらしてくれるはずです。